※大喜利元ネタ
■イントラレンス(1916)
『死ぬまでに観たい映画1001本』より、24本目。
以下、ネタバレ備忘録。
「イントラレンス(不寛容)」からなる4つの物語。それぞれに巻き起こる悲劇を描いた作品。
この中でまだ理解できたのは、当時の現代編と、バビロン編かな。この二つが割かれている時間が長いように思えるし。
やっぱりこの監督、物語を映画にするために生まれてきたような人だね。
現代編では、生きるために仕方なくスラムのギャングみたいになった「青年」と、この物語の主人公である「可愛い娘」との悲劇が繰り広げられる。
フェミニストの走りみたいな女性たちの「不寛容」が増大したおかげで父親は職を無くし、結果、逝ってしまう。
先に逝かれてしまった「可愛い娘」と青年は結婚。
赤ちゃんもできるのだが、ここでフェミニズム団体がその有り余るエネルギーを発揮する。
青年はギャングを辞めようとしてハメられ窃盗の罪で刑務所にぶち込まれ、一人になった「可愛い娘」は、このフェミニズム団体の「不寛容」に赤ちゃん取り上げられてしまう。
それを以前の夫のボスに相談、もうそれを嫉妬したボスの愛人「孤独な娘」は今日「可愛い娘」を襲っちゃお!とするボスをつけていく。
すでに出所していた「青年」はそれを知り合いに教えてもらい、急いで自宅に駆けつける。
扉を開けると妻である「可愛い娘」を襲いかけていたボスと揉み合いになり、窓からその場面を一部始終見ていたボスの女は持ってきた拳銃をにぎり、ジェラシーを全てそそぎこんだ弾丸で射殺。
そして、拳銃を部屋に放り込んでスタコラサッサと逃げ帰るのでした。
そっからが大変。状況的に夫である「青年」が殺したことになってんの。
妻が何を言っても信じてもらえず、夫は死刑決定。
神も仏もないものか、とそこに「孤独な娘」の良心の呵責が発生。
「可愛い娘」一緒に市長になんとか死刑の取り消しを訴えてた親切な刑事に全てを打ち明けてね。
そこから、もう車飛ばして電車に飛び乗って、市長捕まえて、そこから死刑執行してるところまで行って、もう3本のロープを3人の刑務官が切り落とそうとしているその瞬間に、彼らは到着して、「青年」は命を取り留めます。
なかなかのギリギリ感。どうなるかわからないくらいの。
昔の映画はどっちに転がるかわからないから面白い。死んでしまうバッドエンドも全然あるでしょうし。
そのほか、バビロン編に出てくる、「山の娘を」のキャラクター良かったな。
とにかく気性が荒い。
とにかく「男はさわんじゃねえよ」感が半端なく、お金を出して結婚しようとする『結婚市場』ステージに立たされて後「触ったら目をくり抜くからね!」って食ってかかる。
こんな勝気な彼女だが、その結婚市場から救出したくれたペルシャザール王の懐の大きさに惚れ込んで、もうメロメロになる。
ただ、身分が違うからか、この後は戦争でこの王のために役に立とうとするんだけど。
この監督がやることはスケールがでかい。
どうやってあのでかい門扉の開閉のシーンや、人がたくさん出てくるシーンを撮ったのだろう、と感服させられる。
部分部分しか理解できなかったけど、100年前の天才の片鱗に触れさせていただきました。
製作国
アメリカ
監督
D.W.グリフィス
出演
メェ・マーシュ