思ってもみないことばかり。

40代で父親に。ボケ、大喜利、『思ってもみないこと』を書きつづっております。

津波に対しての飽くなき不安・・・

 

津波が怖い。
私が津波で死んだら、誰が産まれてくる子どもや妻を守ると言うんだ、いや、その前に溺れて死ぬという死に方をしたくない。春の日差しの中で家族の見守る中で畳の上でゆっくりと心臓の鼓動を弱めながら、「ワシの人生、そう悪くはないもんじゃった」と、最初で最後のジジイ言葉を使いながら、穏やかに逝きたい。
そのためには、津波で死んでいる場合ではないのだ。
しかし、これが私がうっかりさんと言われる由縁なのだが、今住んでいるところは割と海が近い。
今までの土曜日曜なんかは、歩いていける海沿いの公園なんかに妻とワンちゃんを連れて海岸線を見つめてボーっとするためによく遊びに行っていたのだ。
もちろん、そのときに巨大地震が起きて津波に飲まれるならそれも運命だとあきらめるのかもしれないが、これだけ南海トラフ来るぞ来るぞ言われている現代社会において、私の考えとしては住むところはやはり海から離れたところか、海のよく見える高台のどちらかにしたい。
しかし、いざ引っ越しとなると、金銭面、妻が出産が近いなどもろもろの事情ですぐにできるわけではない。
ならば、緊急対応として、なにができるか。

浮くこと、である。
もちろんヨガテレポ的に津波が来たときに一瞬消えて、また家族の近くに現れられるのが理想ではあるが、あいにくまだヨガは『犬のポーズ』で腕がプルプル震えてしまう程度でしかない。津波が来ると言われる30年以内にヨガをマスターする、というのはちょっと甘い見通しだろう。
そこで活躍するのが『リニアの原理』である。
海に近い場所にいる間、磁石の『N極』の属性を持つ衣服を身に着けておき、緊急津波警報が来た瞬間、これまた強力な『N極』の塊でできたサーフボードを床に置き、その場で浮くように仕向ける。この磁力を調整することで、サーフボードは波に乗り、さらに私の身体はそのボードの上に浮くことにより津波の勢いで流れて命を奪うというさまざまな物体をかわすことができる。
これがあれば、ひとまず引っ越しまでの間、一安心。
私には、そう思えるのだ。

これは他にも、よく考えてしまう「エレベーターが落ちてしまったらどうしよう」という恐怖心への対策にもなる。
この理論を使って、エレベーターの床一面をN極にしておけば、「エレベーターの紐が切れて落ちたときにジャンプすれば助かる」という昔の考えから、「今はいている靴のダイアルを『N極』にすれば浮けるからノーダメ」という新しい考えになることで、より安心できるはずだ。
私は、そういった安心を増やしていって、死ぬときには何も不安なことがなく天まで浮いてけるような『N極』を強力にする人生にしたい。