思ってもみないことばかり。

40代で父親に。ボケ、大喜利、『思ってもみないこと』を書きつづっております。

後期つわりの妻の、食べたくないものの行先。

妻が後期つわりの状態だ。
数ヶ月前のあの苦しみがまた、やってきている。相変わらず私は身の回りの家事と大丈夫か、と問いかけることくらいしかできない。
そしてまた、食べたいものが数分ごとに変わるという、気まぐれな胃袋のままなる命令で、私は食料を買いに行くのだ。
ただ、妻も「何が食べたいかわからない」状態になることもしばしばで、私がとりあえずスーパーに行ってお伺いを立てるスタイルでなんとかこの難局を乗り切ろうと二人三脚で頑張っている。
そしてスーパーから帰ってきたあと、妻が「やっぱり食べたくない」となったものこそ、私にとって普段買わない豪華な食べ物を楽しむまたとないチャンス。
かぼちゃプリン、牛丼、ソーセージエッグマフィン、ヒレカツ、クリームコロッケ・・・普段私のようなミニマリストが買う代物ではない。
しかし、妻が食べられるなら、私がそのおこぼれに預かれるなら、決してその費用は惜しまない。
もし、後期つわりの妊婦に対してお金をかけるのを惜しむものがあるのなら。
それはどんなものだろうか。

食べたことのない食べ物、さしずめ私どもにとっては『エスカルゴ料理』あたりではないだろうか。
やはり妻は今、妊婦であり、どんなに世間に知られている食べ物だったとしても、私も妻もその味を知らず、身体にどのような影響があるかわからない。
食べたことによって、すでにつわりがひどく、ゆっくりとしか動けなくなった妻の『エスカルゴ性』が加速してしまわないか。
粘性が出てくるか、塩に弱くなるのかとかもある。そういった未知の食べ物に挑戦するアクションをとることは、我が家ではいたしかねたいところだ。
おこぼれに関しても、もし妻が途中で食べられなくなって私に差し出されても、遠慮したい。

妊娠の最終局面だ。
今は食べること、動くことに関して最高にセンシティブな状況である。
私にも少しの我慢が必要だ。
なるべく家の中では、下ネタが多めの『グループ魂』の曲を口ずさむのを控えるなどして、しっかりと妻を支えていきたい。