※大喜利元ネタ
■お熱いのがお好き(1959)
『死ぬまでに観たい映画1001本』より、74本目。
以下、ネタバレ備忘録。
ギャングに狙われたミュージシャンのジョーとジュリーが、逃げるべく女装して、楽団に紛れ込みその中で恋したりする、ドタバタコメディ。
マリリン扮するシュガーが魅力的過ぎて、ジョーも女装してる中で、楽団みんなでホテルに着いたら、さらにもう一つ変装。
女装時に聞いたシュガーの好みを踏まえて、シェル石油の御曹司になりすまして、シュガーだまくらかしにいってね。
「僕の顔を見るとみんな寄ってくる!」
なんて、御曹司っぽい台詞からマリリンに気を持たせて。
そんで、船のなかの二人だけのディナーに誘って、「自分は何をされても感じないんだ」と、相手からのキスを誘うんだよね。
全く、悪い男だよ。イケメンだし。
昨今の結婚詐欺を思い出されるよね。
そんで、ジョーがまだまだ不感症だ、なんでやってる間に、相方のジェリーは、ホテルから付きまとわれてる船のオーナーの爺さんとタンゴ。
その隙をついて、ジョー&シュガーは船でお熱いことやってるからね。
だまくらかしてのキスと、好かれてる爺さんと女装タンゴ。
この対称的な切り替わりが笑えるんだよね。
そして、思い出されるのはププッピドゥ。
ホテルでジョーが船に誘う前に楽団が演奏してる中で、シュガーがププッピ歌ってね。
「言ってる意味がわからないけれどとにかくすごい自信だ」とばかりにププッピを歌い上げるのはたしかにセクシー。
そして終盤、ジョーはカッコつけで、シェル石油の御曹司のフリしてシュガーに電話してね。
ジュリーが夜通し爺さんとタンゴを踊り狂ってまで手に入れたダイヤのブレスレットを、ジョーはそっくりシュガーにあげたりして。
最終的にギャングと追っかけっこしてる間に、シュガーの失恋の歌を聴き。
ジョーは御曹司を引きづらせないために、自分が女装してたことをわからせて。
そんでジュリーが結婚する、ってことにして爺さんの船にジョーとともに乗り。
そこに駆けつけてくるシュガー。
「私も行くわ。」なんつって。
いやいや、あんたもう何度もバンドマンに騙されてるって言ってたのに。良いんだ。
物語の最後はジュリーと爺さん。
女装のまま、運転している爺さんの横に座り、結婚はできないよ、とジュリー。
「本物の金髪じゃない。」
「構わん。」
「タバコ吸うんだ」
「いいよ」
子供産めない。
「もらうさ。」
「サックス奏者と三年も住んでる。」
「許すよ。」
「分かんないのね。男なんだ。」
「完全な人間などいない。」
・・・と、「いや、聞いてる!?」状態になりジ・エンド。
いやあ、深い。
爺さん、良い味出してる。
この映画の味噌汁でいうアサリ的存在。
このやりとりのジュリー、本当に表情がいい。
このカットになった瞬間のアゴを出した表情に笑いが堪えきれない笑
友達がいのあるジュリーが、後半のとにかく損を被る様がとてもコメディしていて笑ってしまう、楽しい楽しい作品でした。
製作国
アメリカ
監督
出演
シュガー・ケーン・コワルチェック:マリリンモンロー
ジョー(ジョセフィン):トニー・カーティス
ジェリー(ダフネ):ジャック・レモン