思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『カメラ』


カメラも、人間関係も壊したくない。
マチュアカメラマン全てに通ずる、願いだろう。
人間がなんとか保っていた何かが破壊される時、というのは同時に決定的な何かが撮れてしまうものだ。

スカしっぺをしたときの点になった目。こちらの年収を明かしたときの舌なめずり。大人になっても縦笛をしゃぶっるときのその紅潮した顔。

そんな千載一遇のシャッターチャンスを逃さないために、いつだって構えていたい人もいるだろう。
たとえ、その結果、人間関係が壊れたとしても。

とりわけ、オイラがカメラを持つなら、空を撮りたい。
何のしがらみもないところに、その撮った写真に夢のように『安全なしがらみ』を想像していたい。
「こら〜、寝てちゃダメだぞ。もうこれ9856回目じゃないか、ハハハ」なんて言って、こちらがサボっていても、永遠に笑って注意するだけの上司。50歳を過ぎてもずっと好意を抱いてくれる後輩。
そして、何かと「ボーナスやるか、100万円」と実際はくれもしないのに口癖で言ってくる社長。でも、ホントはこっそり、たまホントにくれる。
空に思い描きたい。

人間というのは、個人個人に、写す価値のある魅力を兼ね備えている。
空ばっかり撮ってないで、その会社の同僚でも撮ったら良いのではないか、と思われるが、当然、空と同僚との間はとてつもなく距離がある。
カメラに写すものは、空想する余白だけで良い。