思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『バス』

 
知らない土地のバスに乗るとき、前と後ろ、どっちから乗るのかがわからないことが多々ある。
列の一番前で待ってるときは胸のドキドキが止まらない。トレーナーを頭から突っ込んで、タグを探してどちらが前でどちらが後ろなのか確認するのとは別次元の迷いがそこにある。
ほかにも、組み立て式の椅子のネジの方向、銭湯の蛇口をどっちにひねれば止まるか、五本指ソックスの左右、首都高の車線・・・世の中、初見殺しが多いものだ。
 
バスに乗ったら乗ったで聞いたことない地名ばかりで、まだ心臓は握られっぱなし。
もし乗ったバスが間違っていたら、と思うと、一つのバス停を通り過ぎるたびに尿意も増す。
やはり、ネットで気軽に調べられるJRに乗る緊張感とは、コールセンターでスマホの料金についての聞いた回答を待つのと、ミリオネアの正解かどうかを待つくらいの違いがある。
 
ただ、世の中にはそんな答えが決まってなく、好みが分かれるどちらでも良いものもある。
最も人の好みが別れると思われるものは、『緑のたぬき』のかき揚げの入れるタイミングだ。
お湯を入れる前置いてつゆと融合した状態で食べる「前置きしっとり」か、「後乗せサクサク」か。人によって答えが違う、いわばそれぞれの生きるスタイル、生きる意味に通ずるものである。
 
しかし、それでもオイラはバスの列で先頭になったら、どちらが乗り口かわからないからといって、後ろに回ることをしない。
なぜかというと、オイラの生きるスタイルは「ドキドキに勝てない」からなのである。