あのね、オイラにもかわいそうな過去が多いんですよ。
学生時代、研修旅行でスッ、と置いてかれたことがありまして。
場所はディズニーランド。専門学校の研修旅行で初めてディズニーランドに来たときのこと。
正直、プルートとグーフィーが同じ犬なのにどうして飼う側と飼われる側に別れているのか、ようやく疑問に思ったのもこの頃。
ほとんどディズニーの世界に興味のなかったオイラは、その楽しげな色使いの建造物やフレンドリーに手を振るキャラクターにさほど感動を覚えず、「こんなところもあるんだな、ああ早く帰ってハイボール飲みたい」みたいなことを考えていたと思うんですよ。
とりあえず、10時から15時までの自由行動。
わけもわからず友達数人にくっついて行動してたけど、ジェットコースターも特に乗りたくもなく。
なんか船に乗ってゆっくり進むものにも興味はなく。（当時の何も乗り物の名前もわからなかったときの表現です）
ただただ、時が過ぎるのを待っていた。
要は楽しめていなかったのである。
そんなオイラはだんだんと友達たちに「オイラは乗らないから行ってきて良いよ」とベンチで座ってることが多くなり、そんなことを続けているうちにしまいにゃアトラクションが終わっても、もうオイラのところにみんなは戻って来ず、いつのまにか彼らを見失ってしまった。
見失った？
意図的に置いてかれた！？
知らぬ土地で？（ディズニーランドだけど）
・・・ディズニーで一人。
咳をしても一人、という俳句の言わんとすることが曲がりなりにも少々理解できた瞬間でもあった。
なんで！？
なんで置いていくん！？
昨日まで、さっきまで友達だったよね！？
・・・みんながディズニーを楽しんでいる。オイラは一人の方がいいのかもしれない。
そんなふうに自分を犠牲にして、置いてかれたのをごまかして。
せっかくの思い出の旅行なのにね。
胸がふさがるような、悲しい思い。
そして、記憶ははるか彼方に封印しました。
まあ、そのあとも卒業までは友達たちは優しかったですよ。卒業してからは、あちらからもこちらからもほぼ連絡取ってないですが。
そんなオイラは今では相方の影響でディズニー映画を見るようになり、プリンセスの名前は9割言えるほどの知識を得るようになった。
ちなみに相方はディズニーランドでアルバイトをしていて、そのオイラが旅行に行った時と被るらしい。
なあんだ、相方とすれ違うための、一緒の空間にいるためのディズニーランドだったのか。
それなら、問題なし！（本当か）
p.s.胸がふさがるほどの悲しみを感じられるのって、共感力があって気持ちが優しいってことだよね。
素晴らしい。
