※大喜利元ネタ
■赤ちゃん教育(1938)
『死ぬまでに観たい映画1001本』より、4本目。
以下、ネタバレ備忘録。
この映画を見て、「このタイトルへの結びつけ、薄いな」というのは置いておいて。
良く言えば天真爛漫、おてんばな女性スーザンが考古学者である男性デーヴィットに恋をして、どうにか振り向いてもらおうと空回りするドタバタコメディ。
もうこのスーザンがはっちゃけてやりたい放題をする。
構図としては感情と思い込みで突っ走る女性と、それに振り回される男。
会話の中のズレで、笑いを取ろうとするのは今も昔も変わらないね。
最初のゴルフのシーンから、パーティ、物語の中心パートの豹を捕まえるところまで、とにかくデーヴィットを巻き込んで、そこここでズレが起きて結果思うようにいかない。
セリフのリズムはテンポが良くて、現代人であれば突拍子もないと感じる、スーザンが思うがままに行動している姿も、その役を演じているキャサリン・ヘプバーンの気品のある存在感で目を離さずに見させられる。
その極め付けは、警察に留置されている時。
牢から出るために、スーザンがはすっぱな悪女を演じるけど、「なんでそれをやれるの?」みたいな疑問は氷解されず、そのあと普通に豹連れてくるからね。
まあ、「考えてみたらこれコメディだった」と、唐突さや筋が変だ、なんてのはそんなに気にしなくて良いことを思わされるシーンでしたかね。
そして見どころの一つは、犬と豹が戯れるところ。
これがこの映画で一番ドキリ、としたところ。
合成の要素が見られないので、犬が食べられてしまわないか、ドキドキ。
最後の愛の告白のシーンも「最後これがあれば、あとはなんでも良いんじゃね?」感が溢れ出てきたけど、どうしても恐竜崩しは笑ってしまったなあ。
なんだか最後のデーヴィットの「良しとするか」のセリフでチャンチャンで、なんかこっちも、良しとするかになっちゃったね。
思い込みが激しく意地らしいスーザンをキャサリン・ヘップバーンが気品でカバーして魅せてくれる。
現実にいると腹が立つかもしれないそんな存在を画面で見てみるのは良かったんじゃないでしょうか。
製作
アメリカ
監督
出演