思いを馳せることなど、ほとんどないオイラですが。
過去を思い出しても、人に言えるほど良かったことなんてそんなにあるもんじゃないでしょ?
オイラにとって、味噌でいえばおたまですくえる大量の部分がたいして思い出したくもない過去だとすると「もうおたまじゃ取りきれないよ」ってその容器の壁にこびりついてるくらいの味噌が、思いを馳せる素敵な過去の分量ですね。
ある意味、そのこびりついた部分をたまに舐める人生ですよ。
その貴重な思い出の一つに『幼稚園のモテ期』というのがあります。
他の人も「今考えたらもったいない」と思えるモテ期があった人もいるでしょう。
今いる環境で、モテる条件は変わりますからね。
小学校では運動が得意だったり、社会に出れば仕事ができる人間だったり。
一度全体を俯瞰して、モテ期を自分で設定したい気分。
そんな僕は、幼稚園がモテ期だったのをぼんやりと覚えております。
幼稚園の朝の発表会。
一人が前に出てきて、他の子からの質問に答える、というコーナーがありました。
その日はクラスのマドンナ的な可愛らしい女の子が前に出る番。質問を受け付けます。
周りの男の子は気になっていたのか、ある質問を投げかけました。
「〇〇ちゃんの好きな人って誰ですか?」
幼稚園児は屈託がなくて良いよね。
特に周りに気を遣わないで好きなこと聞ける。
ピュアな世界。
と、それはそうとして。
そこで返ってきた答えが、オイラの名前だった、とそれだけの話なんですけどね。
終。
これがオイラのモテた一番人に言える思い出。
まだ、走り回って笑ってるだけでモテられる時期だったんでしょうね。
中に・・もうね、綺麗な思い出がないのよ。
大きくなってからは。
地を這うようなモグラが陽の光を探すような気持ちで生きてきて。
そんな『人間のきらびやかな部分には程遠いもの』との付き合いの方が長いのよ。
小学生〜高校生、大人になってからと、とくにきらめきポイントは無し。
なので、たまにオイラが一番輝いていた幼稚園時代に、思いを馳せてます。
そして、お葬式で使う遺影は幼稚園時代の写真にしてもらえれば、と思います。