※大喜利元ネタ
■月世界旅行(1902)
『死ぬまでに観たい映画1001本』より、10本目。
以下、ネタバレ備忘録。
これって、昨日見た夢を映像化した?
まさに「夢」のような作品で、それを映像化したらこうなったと言わんばかりの映画に思えたりして。
100年以上前から当時から月への憧れはあった様子がわかる。
まず、弾丸に人が乗ってそれを発射し月に行く、というところから、興味深い。
飛ばした弾丸はふてぶてしい表情をした人の顔が張り付いた月面に突き刺さる。
食らった月の正面に見える表情は生卵食らったみたいで、笑える。
この作品はコメディ作品としてもルーツを感じることが出来る。
月に降り立った旅行者がまずやったこと。
それは「寝ること」
なかなかハイレベルなボケだ。
寝そべってると背景に地球が見えたり、表情がある星々が見えたり、月にいるのに三日月に座った女性が出てきたりする。
次に、月で出てくるショ○カーみたいか現地民との闘いが「魔界村」よろしく傘で突き刺したら煙になって消える、という発想も魔法チック。
ちなみに、傘を開いて攻撃を防ごうとしたりしていて。
小学生の時にやったなあ、と懐かさを覚えたりもさせられるのだけど、昔からの発想だったんだよなあ。
その後、この現地民がワラワラと出てきてね。
捕まえられた先に現地民の王みたいなのが出てくるんだけど、唐突にそいつ持って叩きつけてさ。
そんでその現地の王も煙となって消えちゃうところも、目を見開いちゃうよね。
不条理だよな〜。
他にも面白みを感じたのは、月から地球に帰るのが、崖から落ちる落下力に頼っていること。
崖から落ちる動力が足りない、と仲間の一人が宇宙船につけられたヒモを持って崖から飛び降り、ダメ押しに現地民の一人が飛び乗りそのまま地球の海にドボン。
なんともファニーな感じだよなあ。
現代のマンガのギャグの部分なんかも、この辺りから脈々と受け継がれてきてる手法なんだね。
最後の最後にショ○カーがちょい暴れするのも、今でも物語のオチで、なんだったら新喜劇でも見る光景。
他にも、送り出す時と出迎えに出る時の女性がなぜかホットパンツ姿で、サービスカットももう盛り込まれてるんだな、と笑いありバトルありと人間の見たい物を凝縮した当時の映画から出てくるワクワクを作り出したんたろうな、と感じさせる作品でした。
製作
フランス
監督
出演