※大喜利元ネタ
■素晴らしき哉、人生(1946)
『死ぬまでに観たい映画1001本』より、26本目。
以下、ネタバレ備忘録。
自分より人のために行動するジョージが不遇の時を超えて、最後は自分の人生の素晴らしさに喜び勇む話。
ジョージの人生の思い通りにいかない様を見せられて、同情してしまうんだわ。
小さい時湖に溺れた弟を助けたが故に片耳が聞こえなくなり。
大学に行きたかったが父親が亡くなってしまった後の会社を守るために仕方なく跡を継ぎ。
小さい頃からの夢だった世界中を駆け巡ることを新婚旅行で小規模でやることすらお金が急遽必要になった困っている人たちのためにそ至近2000ドルを貸し出して・・・
やりたいことがやれないところは、感情移入がしやすい。
優しいんだ、ジョージ。
メアリーに対するプロポーズすら、結婚なんかしたくなかった、ってね。。
結婚したらもう街からは出て行けないからねえ。
メアリーと自分の母親のために結婚したようなものだもんなあ。
一番印象に残ったのは、物語の終盤。
「刑務所ですね、行きましょう(日本語吹き替え)」
と言ったところ。
会社の資金8000ドルの穴を開けてしまったジョージの伯父。その代わりにそのお金をなんとかしようとジョージは駆け回る。
あんなにも嫌っていた街を牛耳っているポッターのところにも頭を下げて金を借りに行くも、これ見よがしにジョージを痛めつけ追い出す。(ポッターは8000ドルの在処を知っていて、ジョージをやりこめるためにその在処を言わないでいる。)
どうにもならなくなったジョージが橋から川に飛び込んで自死をしようとしたところに「天使」と名乗るおじさん登場。
ジョージより先に橋から川に飛び込む。
・・・1時間半過ぎたところでまさかの急展開。
一応、宇宙の星々が映し出されてその中で銀河同士が話しているような前フリはあったのだが、そんなの忘れるくらい主人公の不遇ぶりにのめり込んでいましたね。
その天使と名乗る男は、「あなたを助けにきた」と言うんですよ。
信じられないジョージ。俺なんかいない方が良かったんだ、という発言に男は、じゃいない世界にしてみましょう、と言われ。
その後二人はジョージが知っている場所場所におもむくも、どこに行ってもジョージが知っているみんなとは全然違う。どちらかと言うと、みんな荒んでいる状態。
ジョージがいなかった場合の世界になっているんですね。
それにほとほと懲りたジョージ、元に戻してくれ!と天使に叫び願うと、そこはもう元の世界。
急いで自宅に帰ると、検査官が家にいる。
そこで、資金の問題について問われた時に発言したのがこの「刑務所ですね!行きましょう」というセリフ。
おじいちゃんが、
「お雑煮ですね!餅を喉に詰まらせましょう」
信長が、
「ゲーム化するんですね!また女体化されましょう」
って言いますか?
言わないですよね。
それをサラリと言ってしまうところにショッキングなほどに感動。
家族、友達に自分がどれほどの影響を与えて、今のこの人々との素晴らしい関係を築いたことに気づいた彼は、刑務所に行くことなんぞ大したことじゃなくなっていた、というところにジーンときて目元が潤んでしまったよね。
製作国
アメリカ
監督
出演