※大喜利元ネタ
■北北西に進路を取れ(1959)
『死ぬまでに観たい映画1001本』より、121本目。 以下、ネタバレ備忘録。
スパイに間違われた男が、殺人容疑をかけながらも逃げに逃げ、結果的には犯罪組織側を倒す話。
広告会社の重役ソーンヒル。
人と会談をしている時に、席を立ったらば、危ない感じの男二人に、いきなり拉致されます。
おっきな屋敷に連れてかれ、でできたのは悪党のボス。
お前の正体はわかっている、いくらだ、と突然交渉を求められます。
なんの話か全くわからない、ソーンヒル。
話がわからないので突っぱねまくっていると、抑え込まれて酒をストレートで流し込まれ。
そのあと車の運転席に座らされて、殺されかけて。
なんとか一命を取り留めたソーンヒル。
警察で事情を説明して、連れていかれた屋敷に行き調べるも、酒の瓶が入っていた棚にはもう酒はなく、昨日初めて見たおばさんなのに、ソーンヒルに飲み過ぎを注意する言葉をかけてきて。
これじゃあ、ソーンヒル自身が酒を飲みすぎ、よっぱ払い運転をしたことになってしまう、と言う状況。
納得がいかないソーンヒルは、自分に疑いがかけられたスパイの名前、キャプラを辿っていくことに。
ホテルでは部屋にかかってきた電話をとって、自分がキャプラであることになったり、国連では刺客が放ったナイフをうっかり触ってしまい、(←これいっつも「アホか!」と思ってしまう)人を刺して殺したことになったり。
そんで、行き先はシカゴの方らしく、電車に乗って。
そしたらば、そこにいた謎の美女に、これはここの時点ではまったくもって不思議なんですが、いきなり匿われて、なんか美女がソーンヒルのこと好きみたいで、美女の列車内の寝室でキスとかします。
・・・それで良いのか、ソーンヒル。
あんた、殺されかねないのに、性欲は湧き出るのか?
いや、殺されるからこそ、性欲がでるのか?
とまあ、お決まりのロマンスが終わり、ソーンヒルは代わりにキャプラに電話をかけてくれた美女ケンドールに伝えられ。
なーんにも見えない荒野のバス停近くで、キャプラを待ちます。
そしたら。
農薬散布かと思っていた飛行機が、ソーンヒルに近づいてきて。
ソーンヒルを轢き殺そうとしてきます。
何とか躱す、ソーンヒル。
爆発して、燃え上がります。
危機一髪、そうしてソーンヒルは、キャプラがいるであろうホテルまで行って。
そうして、そこで見かけたのはケンドール。
一気にケンドールが怪しくなり。
それから舞台はオークション会場に。
ソーンヒルをキャプラと思い込んで疑わない、追ってのボスが何かを競り落とそうとしていて。
だけど、結局また連れてかれて殺されそうになるソーンヒル。
バカのふりして、警察に連行されることで、一命を取り留めます。
そして、パトカーに乗って連れていかれたのが、空港。
そこには、ある組織の初老の男が。
ここで、敵が密輸組織であること、キャプラが実在しないことや、ケンドールがこの組織のスパイであることを伝えられ。
ケンドールにお熱のソーンヒル。
こっちの組織に協力することに。
密輸組織のボス、バンダムに連絡を取り、レストランに呼び出し。
そこにケンドールも連れてきていて。
恨みがある設定のキャプラの役を演じるソーンヒル。
ケンドールを殺したい、と、無理やり手をひっぱろうとするやいなや、ケンドール、キャプラ役のソーンヒルに拳銃を発砲。
ソーンヒルは倒れます。
まあ、ここら辺はキャプラが死んだことにしたいという、お芝居ではあるんですが。
そんで、ケンドールとソーンヒルは後ほど落ち合って。
二人のひとときのロマンス時間が流れます。
そんで、ケンドール、バンダムのとこに戻るって言います。
まだスパイ、続けるんですってさ。
それを納得しない、ソーンヒル。
近くにいたケンドールの所属する組織の男にタコ殴りにされて、施設に隔離。
しかし、ソーンヒルは諦めません。
その施設を窓から脱出。
バンダムの家まで行き。
ロッククライミングさながら、バンダムの家を登って、様子を伺って。
そんで、ケンドールの拳銃発砲の芝居、バンダムの部下にバレて。
ケンドール、ヤバい状況に。
そのピンチの知らせを、自社のマッチにしたためて、隙を見て2階から1階のケンドールの元に、投げ込みます。
ケンドールもヤバい状況に気づき。
一度忘れ物を取りに行くふりをして、自室へ。
ソーンヒルと落ち合って、脱出する方法を話し。
それでも、海外に向かう飛行機のところへバンダムに連れていかれるケンドール。
乗ったら最後、その飛行機がピークのところで、突き落とされてしまいます。
間一髪、ソーンヒル、車でやってきて、ケンドールを拾って逃走。
しかし、門は閉じていて、車で外に出ることができず。
なんか彫刻が彫られた崖を降りていきます。
そこで、追手に追われて、ソーンヒルとケンドール、どちらも落ちてしまいそうに。
やむなく敵方のその追手に、ダメ元で助けを求めるものの、その追ってからは何とか踏みとどまっているその手を踏みつけて落とそらそうになっている状況。
もうダメか、万事休す、と神にも祈ろうとしているところ。
で、ここからが1番印象に残るところ。
映画的ご都合主義で、ケンドールの組織の仲間が発砲し、追手は崖から落ち、死亡。
・・・どうやって、そのピンチを知ったんだ?
尺が足りなかったのか?
だって、ケンドールのこと助けないでスパイ続けさせる、って判断したじゃん!
あれか、ソーンヒルのことを追ってきて、ピンチを嗅ぎつけたか・・・?
まだそういったサブの部分は1950年台は描かれないのか・・・
想像に任せられるのもまあ、良し!
人違いを頑なに信じない、バンダムみたいな人はそういえば身近にいるかもしれないですやね。
そしてそれを説得するには相当骨が折れるだろうことを思い起こさせる、それが悪の組織のボスだった、という不運に見舞われた男を見せてもらって、明日にも起こりうることを思うとゾッとする恐怖を感じた映画でした。
製作国
アメリカ
監督
出演
イヴ・ケンドール:エヴァ・マリー・セイント
フィリップ・ヴァンダム:ジェームズ・メイソン