思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『延長』

 

延長というのは胃が痛くなりがちだ。
サッカーにせよ、野球にせよ、戦いが延びるというのはその分その戦場に身を置かなくてはならないわけで、それは観戦してる者も、またコーラを取りに行き、ピザを追加で頼まなくてはいけなくなってしまう。
そういう意味でも胃を痛める。

つまり、延長が楽しいのはネット喫茶で漫画を読破している時に限る。
カラオケの延長は上司の太鼓持ちのストレスを増幅させるし、エレベーターの開延長をしても、結局焦る。
漫画の読破だけが、現実世界を遮断し、自分を異世界にいざないそのまま没頭させ、ひいては延長に次ぐ延長が許されるのである。

そうして、ネット喫茶で延長を続けているといつしかそこは住まいになる。
延長の先にあるのは、居住であり、定住である。
ネット喫茶に何回か行くと、いつも同じ臭いが立ち込めることがある。
彼らは、ずっと『延長』している。
そのなかで、高慢な振る舞いをしだす人も出てくる。延長していれば、それは『主』を創り上げるのだ。
主となった彼らは、別の棚に漫画を返し、朝のバケットを好きなだけ食い、科学実験という発想でもってジュースを混ぜ合わせる。
特にティッシュ箱はすぐ空にする。

そんなネット喫茶暴君にならないために、延長するときは、『理解のある彼くん』と一緒に延長をしよう。きっと、優しく話を聞いてくれ、心の中の奥底に眠る良心に気づかせてくれるはずだ。
そして最後、ネット喫茶を出るとき一番にその人に感謝するポイントは、長らく処理をしていなかった鼻毛の延長にも言及してくれることなのである。