思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『着物』

 

外に出ると、たまに優雅にも見え、また、そこにミステリーも含むものが目に入ることがある。
バスを待っていると、着物の集団があらわれた。全くの素人にはわからないが、その人たちが着ているのは一様に金色や銀色に見えるキラキラした素材で、鳥や花が描かれ方も細やかで艶やかなものばかりだ。
行き先は商業施設だったのだが、彼らが待っている様子を見ると、すでに何かの集まりは終わった感じで、緊張もなく、談笑しながらバスを待っている様子だった。

果たして、なんの集会があったのであろうか。
時期的、また、見た目の様子から、鳥人間コンテストの打ち合わせの可能性はなかったのか。
鳥人間コンテストは、高さ10メートルの高さから海の上をペダルを漕いでどこまで遠くに行けるかというのを、たくさんの人間で計画し、練習をし、そしてその達成感を共有することがフォーマットとして出来上がっている。
今は打ち上げ後ではないか。
あの一番機能性が高そうな着物を着ている人がやはり腕をまくりながらペダルを漕いですぐに落下してしまったり、上品そうに見えるマダムたちが一同にがっかりした様子があったりしたあと、みんな着物に着替えて立食形式の打ち上げで、しゃなりしゃなりと歩きながら皆一通り「素敵だったわよ」と慰めあっていたのだろうか。
とりあえず、ネットで調べたところ収録はない様子だった。

何をやっているのかわからない、というのは、街中に突如として現れる。
それがあるから、人は気持ちの端で、「今日は外に出てみようかな」と思うのだろう。
そして、「あの着物の集団は、鳥人間コンテストのようなチーム戦ではなく、サスケのような個人戦の打ち上げだったのかもしれないな」と言う思いが産まれてくるのもまた、外にに出たからなのである。