思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『声優』

 

声優はすごい。
原作を読んでも泣いたりはしないシーンでも、アニメだと感動して涙がほほにつたってしまうのは、ひとえにその声優が当てている声のおかげだ。鬼滅の刃進撃の巨人での彼らの熱演は、オイラの人生で使われずに眠っていた感情を呼び起こしてくれたのである。
そんなこんなで最近の声優に興味のなかったオイラも何人かは名前を覚え、同じぐらいの知識レベルの相方とたまに見るアニメでキャラクターの声を当てた声優の当てっこをしたりして、楽しみながら、その声の力に畏敬の念も抱いていたりする。

しかし、この声の力が、悪の手に落ちたら、危ない。

例えば振り込み詐欺に声優が使われた場合。
それは、自分たちの存在意義を問われた詐欺軍団が『詐欺にもサービス精神を』をという、暴力振るっても昼飯おごったからセーフ理論で、雇った声優に迫真の『ヤクザにゆすられてい泣きじゃくる青年の役』で、高齢者に電話をかけさせる。高齢者は、その喉を潰しかねないその声優の「助けてくれよぉ・・・俺は長男じゃないんだよぉ・・・」という声と抑揚の大きさに、どこか胡散臭さを感じつつ、しかしその声の主の魅力に取り憑かれて少しオーバーリアクション気味に声を出し、あれよあれよとその声の思うがままに、金を巻き上げられる。
被害者のはずの高齢者は、そのリアル×フィクション作品の一キャスト『わかってても騙される詐欺の被害者役』として参加することになり、結果「私は作品に参加しただけで、騙されていません!」という、目をバキバキにして詐欺団の「サービス」にのめり込んでしまう人を作り出してしまうのである。

声優の力はすごい。
しかし、その声の魔力は、まかり間違いすぎれば世の中に悪影響を及ぼす可能性が1ミクロンほどは存在する。
なので、声優ではなく俳優を使ったジブリ作品や、もっと言えば社員がキャラの声を当てた初代ストⅡのように、専門でない人がアニメの声を当てるほうが、色んな意味において平和でありつづけるには良いのである。