思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『靴』


靴底が薄いものは時として頭痛胃痛に響く。
なので、靴底は厚いものが良い。
アスファルトを歩くときはその厚底の包み込むような安心感に、「守られてるなあ」とつぶやきたくもなる。
と、機能面を決め手としてしか靴を買わないのだが、他にこだわりもなく、次点の決め手は『なんとなくカッコいいもの』というぼんやりとした理由しかない。
ただ、一つだけ、これだけは買わない、と心に決めているものがある。
それは、『マジックテープ』の靴だ。
オイラにとってマジックテープには、子供用の靴の印象が強い。いくらオイラが靴に興味がなくても、なんとなくカッコいいもの、からほ外れてしまう。
しかし、オイラが履く靴の靴ひもは間にワセリンが塗られてるんじゃないか、というほど何回縛ってもふと目をやるとほどけた状態になっている。
その度、にオイラは、靴紐結びの神様に「どうか良い結び目になってますように」と立て膝で願っているのだ。

なのでオイラは、逆張りの精神で、マジックテープの靴の購入を視野に入れることとした。
しかし、ただのマジックテープの靴ではやはり心の抵抗がある。
そこで、『大人用のマジックテープ』の靴を購入したい。
まず、子供用マジックテープのあの接着面のザラザラ感は、ヘチマくらいの硬さの、ちょっと手のひらで擦ったら出血してしまうくらいのハード感で、触れるとケガをしてしまうくらいのものを使用。
そして、マジックテープを一度つけると外すのに脇についた暗証番号の入力が必要であり、その大人っぽさを演出。
また、指紋認証でもマジックテープは外せるが、登録できるのは、妻と愛人三人までの四つ、としてもらえれば、いくら火遊び好きの危ない男でも事足りることだろう。
これを履いて、あなたも熱い夜を過ごそう。

靴ひもが解けるたびに、急いている足が止まる。そのたび、「そんなに慌てないでひと息つけ」と靴紐結びの神様に言われている気がして、「お茶とおむすびで一服つくのもいいのかもしれない」とふと頭に浮かんだ今日このごろである。