日替わり弁当のフタをあけると、自分でも気づかなかった意外な好物が判明することがある。
『ハムカツ』だ。太いタイプの。
たまに居酒屋などでハムカツを注文して、使われてる薄くて「こんなもんか」と少しがっかりしたり、厚切りのときに「なかなか食べごたえがあるな」とそのときは何気なく美味しく食べたりしていたが、今回なんの期待もしていなかった弁当に入っていたのは、思いがけない巡り合せだった。
口の中に入れる。頬張る。美味い。
サクサクする衣の歯ごたえと、肉のちょうど弾力、香りも程度の良い肉々しさで良し、量は物足りないくらいだが、それもまた飽きが来ないくらいで、もう一個食べようかな、いやこの気持ちを大切にしてまた今度、という気持ちになる。
しかし、この純なハムカツへの気持ちも、まかり間違うとおかしなことになる。
ハムカツを口の中だけでなく、外でも味わいたい、とハムカツでビンタをしてみたり「ハムカツでフライングディスク風に空中でキャッチしてみたい」と投げられたハムカツを犬のように四つん這いでダッシュでキャッチしに行ったり、ハムカツのトレーディングカードに手を出してみたり・・・
オイラがファンである田中正義は日本ハムファイターズの選手である。
彼にも『ハム勝つ』というところから転じて、ハムカツの魅力を知ってもらい、どんどんファイターズの勝利に貢献してもらいたい。
そして、いつの日か、今はキツネやリスのファイターズのマスコットキャラが、ハムカツをモチーフにしたマスコットになり、田中正義にかじられながらスポーツ新聞に載ることを願わんばかりである。