バナナが男性のシンボルのように見えることは否定できない。
細長いし、むけるし、凍らせれば固くなるし、そんななら本来は専用のケースをつけて販売しなくてはならないのではないか。
イブが「私、リンゴ!」とリンゴを選んで食べたのなら、アダムは「俺、バナナ〜♪」と言ったのだろうな、と容易に想像できる。
ところで、バナナといえばあの、皮の持つ『滑る力』だ。
そろそろ、時代が追いついてくるのではないかと思っているのだが、あの滑る力を高速移動に活かして競技化の波が押し寄せることはないのだろうか。
オイラはバナナの皮を十数枚、お腹に貼り付けて、夏のボブスレーができるのではないかと、睨んでいる。
ダイナミックなコースでスピードに乗るバナナ、もといバナナ人間。滑る体勢も、バナナのように反ることがタイムを縮めるポイントになることだろう。
しかし、時が経てば高速移動で摩耗してしまうバナナより、徐々に摩耗して劣化することない素材になっていき、どんどんと本物のバナナは使われず『バナナの姿形をした何か』になっていくことだろう。
それでも、バナナがバナナらしくあり、何かコースに洗っても取れないヌルヌルとした痕跡を残せたら、不思議とだいたいの男は満足すると思われる。
バナナ嫌いの男はいない。いや、女も嫌いな訳がない。
もしバナナはオヤツに入るのなら、バナナご飯とバナナの醤油焼きとバナナサラダを詰めたお弁当を持たせて遠足のオヤツ代を浮かせようとする毒親にはなりたくない。
そう、オイラはきちんとした大人として、立派なバナナのようなムスコを、育てたい。