思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『ウォッシュレット』


我が家にも、ついに来た。
むしろ、遅すぎたくらいである。
日本の歴史でいえば、黒船到来と同じくらいのインパクトだ。


そう、ウォッシュレットである。

  
驚くべき尻穴への衝動。早くやってみたくなるときに限ってなかなかもよおさなったりしつつも、いざ尻穴に当てるとそのあたり心地からちょっと他人にやさしくしようという気持ちになる。飛んできたサッカーボールをサイドキックで返そう、って気になる。

以前にナイトスクープで、夜中冷たい水で手を洗うのが嫌だからと、温水のウォッシュレットで手を洗いたい、という依頼が来ていたのを思い出す。探偵も、何度もチャレンジし、ビショビショになりながら解決したのは脳裏にこびりついている。
そんな気を起こさせる何かが、ウォッシュレットには、ある。

しかし、何回か、一つ素朴な疑問が生まれる。
あれ、『強』で使う人、いるの?
そういう遊び?
もしくはなんかの罰用に設置されているのだろうか?

オイラは、当然、『弱』でしか使ったことがない。それで充分汚れが取れるだろうし、あまり勢いが強いとケツがビシャビシャになるからだ。
だが、その未知の世界である『強』には興味がある。
果たして、『弱』でやったときは人にほんのりやさしくなりたい、という程度の気持ちが起こった、このウォッシュレット。
『強』だとどうなるのだろうか。

それを尻穴に浴びせれば、次のウォッシュレットを浴びるまで、他人に対して、総合的にその人のためになるような接し方の『父性的優しさモード』になるに違いない。

部下には、今日一日の行動を細かく聞いてコンコンと詰めながらこれからどうしたら目標を達成できるかを確認し、命の危険のある職場では、「なんで電源入れっぱなしにしてんだ!あぶねえだろ!」声を大きく叱ることもあるだろう。
そして娘には、どんなに惚れている相手でも、その男はキチンとしたやつなのか、聞くことだろう。
それらはみんな、朝にウォッシュレットを『強』にして、『弱』モードにはない父性的優しさのモードにしてから、出ているのだ。一旦トイレに入り外に出ることで、モードを切り替えているのである。
外では厳しいお父さんが、家に帰って優しくなる。
そのとき、そっとウォッシュレットがどの強度になっているのかを確認してみてほしい。
それが、そのまま、あなたへの思いやりなのだから。