思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『天ぷら』


胃もたれしない天ぷらなんて食べたことはないが、世の中にあるのは知っている。それぐらいは知っている。
オイラがいつも食べるのは、安い油で衣モリモリ、その分具材を小さめにした、コストの低いものである。
冷めたものはオーブントースターで加熱、衣はカリカリ、しかし敷いたアルミホイルに残る油はギトギト。この安い油が体に良く合う、と言っている人とは未だ出会っていない。
のちのちの気持ち悪さと引き換えにそういった油でも食べるのが、オイラと天ぷらとの取引であり、一瞬の快楽を得るためにために、後に天ぷらにはオイラの胃の中でくつろげる権利を与える。
ギブアンドテイクなのである。

しかし、天ぷらってのは何を揚げても、うまい。かみ終わったガム以外はどんなものでもイケるんじゃないかも思うほどだ。

そんなんだったら、オイラも何か興味あるものを揚げてみたい。

それは、『ロマンティック』である。
ロマンティック揚げるよ、と本当の勇気見せてくれたその人とそれを、たいらげたい。
もちろん、ときめく胸に対して『キラキラ光った夢』も揚げてみたい。
だから、それそのものをまず持ってきてほしい。
例えば恋人たちのそのジュースに、あるいはその虎の描かれてる屏風の近くにないだろうか。
目にして手にすることができないものは、実際に揚げられない。
そうなったら気分は上がらない。

ちなみに、相方がこの間食べた半額の天ぷらは胃もたれを通り越し、腹に激痛を与えたみたいだった。
しばらく付き添ってなんとか事なきを得たが、本当に死にそうになっていた。

そういった天へあがる階段があったからといって、ぷらっと行くもんじゃない。
その階段はお互いが寿命を全うしたときに、テン、テン、ドン、ドン、テン、ドン、ドン、と踊るように登りあがりたい。