思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『理由』


人は納得する理由というのが欲しいものである。
先日、不妊治療でいつも通っているクリニックに行ってきた時の話。
相方が電話予約して明後日に来てください、と言われたときに、あちらからオイラも一緒に、ということを言われた。
こちらの都合が悪ければ別日にと言われ、どうしても一緒に来てほしかったのだろう。仕事のせいで3時間ほどしか寝れないことはわかっていたが、そこまで言われたら行くしかない。
この間の検査で何か悪い結果がでたのだろうか。これは覚悟して行かねばなるまい。
病院では、相方が血液検査などを経て、その後、担当の先生から呼ばれ診察室に。
ここだ。ここで気合を入れなきゃ。と、ふんばりをきかせながら、診察室で先生からの話を二人で話を聞く。
簡単に言えば、「とりあえず、これからの流れを確認して、頑張っていきましょう」というような話で。オイラに聞かせたいような例の検査の話は出てこない。
たまらず、話の隙間を縫って、「このあいだの検査の結果なんですけど、どうなりました?」と聞いてみる。
すると、先生からは「それは、また来月に」
と言われ、その後も、特にオイラがいなくてはならないような重要な話が出ることはなく、診察室を出ることになった。
その後、数十分待ってから、相方への治療に関してのレクチャーが終わり。そうしていよいよ
「オイラが呼ばれた理由はなんだったの!?」という気持ちが心から噴出した。
というのも、やはり、前日の睡眠時間が取れてないのがあるだろう。
「何もないなら寝かせてくれ、寝かせておいてくれよ!」
こころの叫びだった。
病院で待ってる間も身体がギシギシいうようでつらかったし、あとから理由を聞く気力も起きなかった。

理由を話せばわかってくれる。
そんな言葉が世の中に蔓延っている。
オイラも理由さえおしえてくれれば満面の笑みで快活な声で、「はい、わかりました!」と気持ちよくこのモヤモヤを解決できたであろう。
この際、「なんで遅刻したんだ?」と言われ「歩行者用信号機が全部幕で隠されていたので渡れませんでした」くらいの妙に納得するくらいの理由でも納得したい。
こういった場合もう聴き心地の良い声だけは用意しておくと良い。

今回の場合、「あなたが男かどうか確認したかったんで」くらいのくだらない理由でもいいから、聞きたい。
そうして、願わくばその理由を、オペラ調でのテナーでも、民謡の懐かしさこみ上げる声でもいいから、こちらのこころに染み入らせて納得させて欲しいものだ。