思ってもみないことばかり。

「ほめる、認める、肯定する。」をモットーに、何もないおっさんになった自分が大喜利や日々のことを書きつづることこで変化していくさまを記録するブログ

『マダム』


マダムは、犬派より猫派が多いはずである。
それはマダムが日差しを浴びたくないときには浴びないでいたいからだ。
猫は家から出ないのだが、犬は外に散歩に連れて行かなくてはならなくて、外でお粗相する。すまして行動をしなくてはならないマダムにとってそれはある程度の熟練度が必要で、新人マダムはその域には達さないので猫派が多いことになるのだ。
さて、それでは世の中どうやってマダムになっていくのか、というと、おそらく『ボスマダム』からの許可制で普通の主婦から段階的に『いちマダム』としてのし上がっていかなくてはならない。
そのあたり一帯はとりしきっているボスマダムは少し余裕のある家庭の様子を見ながら「これは!」という人物に目をつけて、「本日はお日柄も良く・・・」と勧誘する。そこから、その目をつけられたシンデレラ主婦はマダムになっていくかどうかが決まるのだ。
優雅な歩き方、片眼鏡の使い方、「よくてよ」「らしてよ」「じゃないでござあますか」などのマダム語を叩き込まれ、少しづつ普通の主婦がマダム化されていく。
しかし、そうしていて成長しても、ボスマダムは以前君臨している。結局はボスマダムは自身の権力のために新人マダムを増やしたかったにすぎない、ということは起こりうる。
そうなると飼い犬は手を噛んで、その座を奪いたくなるものだ。
その、恩を仇で返す方法はなにか。

全く知らないことだが、おそらく多分『マダム相撲』とかであろう。
最後はモデルマダムの一人中尾ミエが昔CMで扮していた力士への感化があり、地下の闘技場で夜な夜な開催されているのかもしれない。
そこで、周囲の『ボスマダムに人生をめちゃくちゃにされたマダム仲間たち』の協力のもと、ボスマダムと、ある新人マダムの一騎打ちが行われる。
そこには、マダムらしさなど一欠片もない。力と力のぶつかり合いだ。
がっぷり四つ、回しを取り合いながら、新人マダムが新人マダムゆえに勝利を収めるだろう。
なぜなら、ボスマダムはもう、骨の髄からマダム道が染み込んでおり、回しを持ち上げられたときに「昨日見たバレエのイメージ」で相手に身を委ねて持ち上がってポーズを決めてしまうからだ。
試合に負けて、勝負に勝つ。
しかし、みんなそんなマダム道のことなどはどうでもよく、元ボスマダムを排斥して勝った新人マダムを持ち上げることだろう。

そうして、どんどんボスマダムのマダム味は薄くなっていくのは時代だろう。
団地妻でも、ボスマダム。
そんな時代もすぐそこだ。